こんにちは。けたろうです🚃
✍️ この記事を書いた人
けたろう|鉄道会社 総合職
運転士 → 輸送指令員 → ダイヤ作成部署(現職)
鉄道現場のリアルや趣味の資産運用の記事を分かりやすく書いていきます!
JTCに入社すると、先輩や労働組合から矢継ぎ早に「社内制度に入らないの?」と声をかけられます。財形貯蓄・社内預金・社員持株会・共済……。聞き慣れない言葉ばかりで、なんとなく「入っておけばいいか」と判断してしまう人も多いのではないでしょうか。
私けたろうも入社当初はそうでした。でも今は、ほぼ全部やめてNISAに全振りしています。この記事では、私の実体験をもとに「やめた理由」と「今どうしているか」を正直にお話しします。
1. JTC会社員が入社後に勧誘される4つの社内制度
鉄道会社に限らず、JTCと呼ばれる日系企業に入社すると以下の4つの制度への加入を勧められることが多いです。
| 制度名 | 概要 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 財形貯蓄 | 給与から天引きで貯める国の制度 | 住宅・年金財形は一定額まで非課税 |
| 社内預金(提携預金) | 会社や提携金融機関に預ける | 普通預金より高金利のケースあり |
| 社員持株会 | 給与天引きで自社株を積立購入 | 奨励金(5〜10%)が付与される場合あり |
| 共済(福祉共済・生命共済) | 組合員向けの相互扶助保険 | 掛け金が安く、医療・生命保障を得られる |
いずれも「会社員ならでは」の制度で、一見するとお得に見えます。しかし私は一つひとつ検討した結果、それぞれについて「やめる」か「最小限にする」という判断をしました。
2. 社員持株会を「やめた」理由──コロナが教えてくれたリスク集中の怖さ
入社後しばらくは社員持株会に加入していました。奨励金(拠出金に上乗せされるボーナス)が5〜10%程度つく会社が多く、「拠出するだけで即5〜10%のリターンが得られる」という理由で加入している人は少なくありません。私も最初はそう思っていました。
しかし、コロナ禍でその考えが根本から変わりました。
コロナで会社が赤字になったとき、私が受けたダメージは2つ同時でした。「給与・手当が削られる」「自社株の株価も下落する」。つまり、収入も資産も同じタイミングで目減りしたんです。これが「リスク集中」の正体だと実感しました。
投資の基本は分散です。給与は会社の業績に依存しています。そこに自社株まで加えると、「人的資本(給与収入)」と「金融資産(株式)」が同じ会社に集中することになります。
会社が好調なら問題ありません。しかしコロナ禍のように交通需要が激減する局面では、給与が下がりながら資産も同時に減るという最悪の連鎖が起きます。これは感覚ではなく、私が実際に経験したことです。
今は自社株を50万円だけ保有しています。配当と株主優待(鉄道の乗車証など)を目的とした最低限の保有です。持株会は退会しましたが、完全撤退ではなく「楽しめる範囲でだけ持つ」という整理をしています。
持株会の奨励金は確かに魅力的ですが、資産全体のリスク配分を考えると「魅力的な罠」になりかねません。奨励金込みのリターンで考えても、世界株インデックスの長期リターンと大差ないケースが多いのが実態です。
3. 社内預金・財形貯蓄より「NISA全振り」を選んだ理由
財形貯蓄とは?制度の概要
財形貯蓄は国の制度で、給与から天引きされる形で積み立てる仕組みです。3種類あります。
- 一般財形貯蓄:使途自由・非課税優遇なし・複数契約可能
- 住宅財形貯蓄:住宅取得・リフォーム目的・元利合計550万円まで非課税・5年以上の積立が条件
- 年金財形貯蓄:老後資金目的・55歳未満で契約・60歳以降に年金形式で受取・元利合計550万円まで非課税
住宅財形と年金財形には非課税メリットがありますが、目的外で解約すると5年遡及して課税(20.315%)されます。使途が限定されており、自由に引き出せないことが大きな縛りです。
社内預金(提携預金)の金利は?
2026年6月時点で、メガバンクの普通預金金利は年0.2〜0.3%程度。ネット銀行でも高いところで0.5〜0.75%程度です。会社によっては社内預金がこれより高い金利を提供しているケースもありますが、それでも年1%に届くかどうかというレベルです。
対してNISA(新NISA)で全世界株や米国株インデックスに投資した場合、過去の長期平均リターンは年5〜7%程度とされています(将来のリターンを保証するものではありません)。
私は「社内預金に積むくらいならNISAに全振りしたほうがいい」と判断しました。財形貯蓄も「縛りがある・非課税メリットが限定的」という結論から加入しませんでした。NISAは売却も自由で、利益が出ても非課税。制度の使いやすさも段違いです。
「元本が保証されない」という点でNISAを敬遠する人もいます。ただし財形や社内預金は元本保証の代わりにリターンが著しく低く、インフレには勝てないというリスクがあります。どちらにもリスクはある。ならば長期で見れば圧倒的にリターンが期待できる方を選ぶ、というのが私の考えです。
▼ 私が実際にどうやって資産を積み上げたかはこちらにまとめています
4. 共済は最小限で十分な理由
鉄道会社には労働組合が運営する共済(福祉共済・生命共済・医療共済など)があります。組合員向けに掛け金が割安に設定されていることが多く、一定の保障が得られるのは事実です。
ただ、正直に言うと私が共済を最小限にしている理由の一つは「労働組合からの勧誘がしつこい」からです(笑)。定期的に「もっと手厚いプランにしませんか」と声をかけられ、断るのが面倒になりました。
それ以上に合理的な理由もあります。共済の保障内容を整理すると、民間の掛け捨て医療保険や定期保険と大差ないか、むしろ割高なケースもあります。鉄道会社の場合、会社が福利厚生として手厚い医療費補助を行っていることも多く、二重に保障を買う必要がないケースがほとんどです。
なお、旧国鉄職員が対象だった「鉄道共済年金」は1997年(平成9年)4月に厚生年金に統合されており、現在の鉄道会社員には関係ありません。現在の鉄道会社に勤める私たちは厚生年金の被保険者です。
共済は「完全に不要」とは言いません。ただし内容を精査せずに言われるままフルプランに加入するのは避けるべきです。
5. 結論:鉄道会社員の資産形成、シンプルが最強
私が実践しているシンプルな結論はこれです。
- ✅ 社員持株会:退会(最低限の保有のみ。50万円分の株主優待目的)
- ✅ 社内預金・財形貯蓄:非加入(NISAに全振り)
- ✅ 共済:最小限のプランのみ
- ✅ NISA(新NISA):積立枠・成長投資枠をフル活用
鉄道会社員は安定した給与と福利厚生(社宅・交通費無料など)が強みです。その強みを活かして固定費を抑え、余裕資金をNISAに集中させる。それだけで資産形成は十分機能します。複数の社内制度を「なんとなく全部加入」するよりも、シンプルに絞る方が管理も楽で成果も出やすいです。
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 財形貯蓄はやっぱりやめた方がいいですか?
一概にそうとは言えませんが、住宅購入を5年以内に予定していない・老後資金をガチガチに縛りたくないという方には向かない制度です。目的外解約で5年遡及課税(20.315%)が発生するリスクを考えると、NISAの方が自由度も非課税効果も高いです。
Q2. 持株会の奨励金5%は捨てるのはもったいなくないですか?
奨励金は確かに魅力的です。ただし、すでに給与(人的資本)が自社に依存している状態で金融資産まで自社株に集中させるのは、リスク管理の観点から問題があります。奨励金5〜10%のメリットより、分散投資の安心感の方が長期的には価値が高いと判断しました。
Q3. 社内預金の金利は銀行より高いと聞きましたが?
確かに普通預金(メガバンク0.2〜0.3%)よりは高いケースが多いです。ただし2026年現在でも年1%に届くかどうかのレベルです。インデックス投資の長期期待リターン(年5〜7%程度)と比べると差は大きく、長期資産形成の手段としては見劣りします(投資は元本保証ではありません)。
Q4. 鉄道共済年金はまだ使えますか?
鉄道共済年金は1997年に厚生年金へ統合済みです。現在、鉄道会社に勤める方は厚生年金の被保険者であり、「鉄道共済年金」という独立した制度はすでに存在しません。旧国鉄職員の方のみ関係する話です。
Q5. NISAとiDeCoはどちらを優先すべきですか?
資金の流動性を重視するならNISAを優先するのがおすすめです。iDeCoは60歳まで原則引き出せない縛りがある一方、掛け金が全額所得控除になる税メリットがあります。鉄道会社員は会社の確定給付年金などがある場合もあるため、iDeCoの拠出限度額が低くなるケースも確認してください。
7. まとめ
鉄道会社に勤めると様々な社内制度を勧められますが、私の結論は「シンプルに絞る」です。
- 🚃 社員持株会はリスク集中になるため退会。優待目的の最低限保有のみ
- 💰 社内預金・財形貯蓄は利回りが低い・縛りが強い。NISAに全振りした方がシンプルで合理的
- 🛡️ 共済は最小限のプランで十分。内容を吟味せず加入するのは避ける
- 📈 NISAを最優先。自由度・非課税効果・長期リターンで他を圧倒
「会社の制度だから安全・お得」という思い込みを一度外して、純粋に数字と自分の状況で判断することが大切です。私はコロナ禍のリスク集中という実体験から学びました。同じ失敗をしてほしくないので、この記事がお役に立てれば嬉しいです。
それでは、またお会いしましょう!
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